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3つのBird-Call Ragsーラグタイムと鳥の鳴き声

Bird Call Song という言葉が頭を離れないでいます。バード・コールというのは鳥の鳴き声のことで、鳥の鳴き声を組み入れた曲というジャンルです。考えてみれば、カッコーの歌(ソミ~、ソミ~、レドレ、ド~~)を始め、鳥の鳴き声をモチーフにした曲はたくさんあります。モーツァルトなどクラシックの曲中でも珍しくありません。思えば、鳥のさえずりにはとてもメロディックなものもあり、それを音楽に真似たいと人間が思うのは、自然なことだと思います。

さて、ラグタイムの曲に鳥の鳴き声(Bird Call )を最初に使ったのは、ジェームス・スコットのRagtime Oriole (1911) でした。英語では”Bird-Call Rag”と説明されています。曲のイントロの部分がバード・コールだと思うのですが、そう知って弾くと、なぜかとても表現しやすくなる気がします。

それに刺激を受けて作曲されたのが、ジョセフ・ラムのRagtime Nightingale (1915) でした。この曲のバード・コールの部分はどれでしょうか? 曲の構成は、<イントロ1 AA BB A CC イントロ2 B>ですが、イントロ2の部分は明らかにバード・コールでしょう。また、イントロ1やAのメロディーで<E♭G/CFCG>という部分は、哀調を帯びた鳥の鳴き声を表現しているように聞こえます。これもバード・コールといってよいのでしょうね……。また他のバード・コール・ソングから断片を借用しているのは中間部ということですが、おそらくCの部分なのかと想像しています(ご存知の方がいたら、教えてください)。

ジョセフ・ラムは後年、もう一曲バード・コール・ラグを作っています。それがRagtime Bobolink(1960)です。冒頭はラグタイムのイントロらしからぬ出だしですが、この部分は明らかにバード・コールだと思います。とても魅力的な曲で、楽譜は一見複雑そうですが、弾いてみるととても弾きやすいのです。技術的には3つのバード・コール・ラグの中で一番やさしくて、おすすめです。

bobolink_by_bill_edwardsボボリンクという鳥は、北米のムクドリモドキ科の鳥だそうですが、この写真をご覧ください。こういう鳥らしいです。そう、左はRagtime Bobolinkの楽譜の表紙です……。えっ? この曲に、表紙つきの楽譜なんて、あるわけない! ご存知の方は不審に思いますよね。Ragtime Treasures (1964) に収録されているだけですから。そのとおりで、写真は、Bill Edwards氏の創作です。

(Cottontail Rag と Alaskan Rag についても、同様の創作カバーがウェブサイトに出ています。氏の名前にリンクを貼りましたが、ダイレクトには出てきません。Joseph Lambが出てくるまで、Next Pageを3回クリックして、辛抱強く下までスクロールすると、見られます。また、カバーをダブルクリックすると写真が大きくなり、ピアノ演奏も最後まで聞けます。) 

最後に、本物のBobolinkの鳴き声Orioleの鳴き声をどうぞ。インターネットって、こういうときは、本当に便利ですね。Nightingaleは北米にはいないので、また探して、見つかったらここに更新します。そうそう、Nightingaleは、フランス語ではロシニョールでした。スキーをするとき、意味も知らずに履いていました……。

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コメント

昨日、サークルの演奏会が無事に終了しました。
ラグを3曲演奏しましたが、Ragtime Orioleが一番ウケが良かったです。
この曲を演奏する際、アップテンポにするかスローテンポにするか悩みましたが、やはり浜田さんなみのアップテンポで演奏しました。
また、緩急をつけて演奏しても味がでる曲ですね。

しかし、本物のオリオールの鳴声がネットで聴けるとは驚きです。
ボボリンクの鳴声なんて、Ragtime Bobolinkそのものに近いですね。面白いですねぇ。

学生の頃、長野県の白樺湖付近に滞在した時に、毎朝、”タラタータラタータラター・・・”と鳴く鳥がいました。
それがモーツアルトの交響曲40番の冒頭部分に聴こえて仕方がなかったことを思い出しました。

投稿: 草野 | 2005/09/11 07時37分

演奏会、ご苦労さまでした。
それにしても、いい選曲ですね。
Weeping Willow、Alaskan Rag、Ragtime Orioleとは、一般の人はおそらくあまり聞いたことがなくて、しかもクラシック・ラグの3作曲家の紹介も兼ねていて……。

オリオール、私も練習を始めてみます。ウケがいいそうだし! いつか、バード・コール・ラグというテーマで3曲連続演奏してみたいです。

Bobolinkなんて鳥、本当にいるんですね。ネットで見なかったら、簡単には信じられません。ナイチンゲールの鳴き声を探したら、ありましたが、紹介に適したすっきりしたページがありません。なので、また長くなってしまいますが、明日アップする記事に書く予定です。

投稿: ラゲディ・アン | 2005/09/11 19時34分

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