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タブラトゥーラメンコ

 タブラトゥーラのコンサートに行ってきました。フィドル、リュート、ウード、リコーダーなどの古楽器で演奏するグループです。それぞれのメンバーはクラシック界などで活躍中の一流の演奏家ですが、この公演のために普段の楽器を古楽器に持ち替えます。しかし、昔の曲を昔の状態で演奏するためにではなく。古楽器で古楽器にふさわしい面白い音楽を何でもやろう、という精神なのです。「世界最強の古楽器バンド」との歌い文句も書かれていますが、さもありなん。いつか公演に行きたいと思いつつ機会を逸し、今回やっと実現しました。
 しかし今回は「タブラトゥーラメンコ」というタイトルがついているとおり、スペインの古曲やフラメンコなどを取り入れた舞台。開演と同時に場内は真っ暗になり、聴衆たちのざわめきが一気におさまりました。そして静寂と暗闇の中で待つことしばし、ほんとうにかすかな弦楽器の音が聞こえ始め、それがだんだんと音楽らしさを帯びてきます。するとそこに漆黒の服に身を包んだ男性が登場し、ステップを踏み始める……、それがフラメンコ舞踊でした。男性が一人で踊るフラメンコというのは初めて見ました。ドン、と踏み鳴らす足の音が想像以上に会場を支配し、一気に聴衆をフラメンコの世界に引きこみます。ステップの力強さと細かさ、動作のきれ、どれもすばらしく、何よりかっこいい! 演奏を聴きに来たのですが、このゲストのフラメンコ舞踊にまず呑まれてしまいました(もちろん、演奏にも圧倒されましたよ、つのださん! 満席の聴衆の圧倒的な拍手もそれを表していました)。
 フラメンコ独特の12拍子のリズム。その早い12拍子の間に、ダンサーは小刻みに12回足を動かしています。しかもアクセントをつける拍で「ダン」と強く踏むのです。そのアクセントの場所が、聞き違えでなければ、2・5・8・11拍めなのです(全部の曲がそうかはわかりませんが、少なくとも私が数えた曲では……)。つまり12拍子を「3拍子×4回」に分解するとして、それぞれの3拍子の2拍目にアクセントがかかっている感じです。これをそのまま聞いていると、独特のシンコペーションをもったリズムに聞こえてきます。
 このリズム、頭の中で鳴らしているとやみつきになってエンドレスに響いてきます。帰りの電車の中でもフラメンコのリズムが続いていた私でした。

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コメント

こんにちは、青木です。
偶然にも?、私も最近ルネッサンス期の曲を中心に(ギターで)嗜んでいます。リュートの世界ではジョン・ダウランドという英国の有名な作曲家がいて、彼の傑作のひとつ「ファンタジア」を練習していますが、弾けば弾くほど素晴らしい曲だと感じています。
ちなみに(私の中で)この路線は、フォーカスというオランダのプログレバンドのギタリスト、ヤン・アッカーマンの影響で、彼はこの曲を小オーケストラのアレンジをバックにリュートで弾いており、これも素晴らしい作品です。
ラグタイムではありませんが、左手小指の押弦の練習にもなるので、少々真剣にやろうかと思ってみたり・・・雑談でした。

投稿: 青木 | 2005/11/19 19時41分

青木さん、こんばんは。リュート曲も練習されてるんですね。ルネサンス期の古曲など、私も好きです。過去にちょっとだけギターをやっていたこともあって、リュート曲集とかも持ってたりします……。
タブラトゥーラのつのださんという方の製作オフィス名が「ダウランド&カンパニー」でした。
タブラトゥーラは、古曲をそのまま、というだけでなく、現代バンドとしてジャズみたいにホットなアドリブ風にしたり、オリジナル曲もあったりで、たいへんおもしろい試みをしています。古楽器の音色で、国籍不明の、それでいてなつかしいような音楽、そういう魅力です。
プログレバンドにも、それに通じるようなところがあるのかな?とにかく「その路線」も面白そうですね。

投稿: ラゲディ・アン | 2005/11/19 21時32分

フラメンコのリズムですが、Mさんからメールでご指摘いただいたのは、3・3・3・2にアクセントだそうです。その後、検索してみたら、3・6・8・10・12とか、1・4・7・9・11とか、その他いろいろありました。本当にすごい変拍子!これが大きな魅力のひとつなんですよね。<参考>「フラメンコ」 http://www3.ocn.ne.jp/~kentaiko/flamenco.html

投稿: ラゲディ・アン | 2005/11/20 22時40分

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