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3つのClover Leaf Rag ――「葉ものラグ」続々報

3月半ばのことでした。たまたま原宿に行くと、想像通りたいへんな人出でした。「表参道ヒルズ」ができて以来、表参道の広い並木道は、「ヒルズ詣で」の人たちで文字通り「参道」となり、歩道いっぱいに人がぎっしり波をうっている、という感じです。地元の人に聞いたら、毎日がお正月だって(お正月は、明治神宮への初詣客で、こうなるそうです)。

さて、その物凄い人並みのなかに、緑色の軍団がいました。ほとんど欧米系外人。どうも、どこかの企業のキャンペーンみたいではあるのですが、緑色の服をまとい、シルクハットをかぶったリーダー風の人もいます。そっか~、セント・パトリックス・デイの頃なんだな~と思い至りました。一年に一度のアイルランド系の人のお祭りです。緑がシンボルカラーで、「シャムロック」というクローバーの葉も、その象徴です。今年は3月17日でした。

折りしも、大矢儀一さんから新しい「葉ものラグ」情報をいただきました。Clover Leaf Ragの楽譜が、もうひとつあったというのです。オークションサイトにあったということで、詳細はわからないのですが、1907年出版なので、従来のふたつ(1905年と1909年)とは明らかに別のものです。いままでのものと並べると、こういうことになります。

Clover Leaf (John Lind, October 16, 1905 ) オハイオ州シンシナティ、自費出版
Clover Leaf Rag(Goe. Pendleton Marshall, 1907)テキサス州ダラス、Marshal出版(作曲者と出版社が同じ苗字ということは、自費出版?)
Clover Leaf Rag (Cy Seymour, March 1, 1909 ) イリノイ州シカゴ、Albright Music

●最後のもの(1909年)の演奏はこちらで聞けます。
http://www.ragtimemusic.com/title2.html#C

クローバの葉というと、どうしてもアイルランドの象徴を連想します。
とくに1909年のものは、アイルランドの守護聖人・聖パトリックの日の直前で、
意識して出版されているのではと思います。
今回のマーシャルさんも、表紙の顔写真は白人で、
ひょっとしてアイルランド系か、なんて想像してしまいます。ま、クローバーの葉は、どこにでもある牧草であり、雑草でもあるので、考えすぎかもしれませんが……。

*「葉ものラグ」については、2005年7月29~30日のブログ参照。

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コメント

いやあ、なんてマニアックな...
私が曲を調べるときによく使う文献『That American Rag』(David A. Jasen & Gene Jones)の2000曲集録のチェックリストを見ましたが、Goe. Pendleton Marshallの「Clover Leaf Rag」はありませんでした。同文献の「作曲家リスト」にもこの作曲者の名がなく、今のところ全くわかりません。
まだ未発見の作曲家がいると言うことに、とてもロマンを感じます。

 なお、上の本をサッと見ると、ラグタイムはだいたい6曲に1曲くらい(?)が自費出版の曲だったようです。

投稿: 浜田隆史 | 2006/04/14 11時00分

浜田さん、さっそく読んでいただいて、ありがとうございます。
……たしかに、マニアック。なぜか私は、ラグタイムのタイトルや表紙にとても惹かれてしまうんです~。音楽的にはあまり意味がないと思うのですが。
『That American Rag』は、私も半年がかりで手に入れました。アマゾンで5ヶ月待たされて、結局なくて、usedを捜しました……。
巻末リストがすごいですよね。自費出版は、そんなに多いんだ~。まだ知られてない楽譜、地方の古い家の天井裏に眠っているような楽譜が、まだまだあるのかもしれません。
今回のClover Leaf Ragは、そういうものかも? 売約済みだったそうです。

投稿: ラゲディ・アン | 2006/04/14 16時40分

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