« デヴィッド・トーマス・ロバーツうらわ公演       2006年11月1日 | トップページ | ラグタイム・リバイバルに貢献の二人 »

デヴィッド・トーマス・ロバーツ 日暮里公演       2006年11月2日

_pb020192_1   東京・日暮里のサニーホール・コンサートサロン。ここが、デヴィッド・トーマス・ロバーツさんの首都圏最後の公演の会場でした。首都圏で3回公演があったので、プログラムはそれぞれ、ちょっとずつ違います。この日の目玉にひとつは、2005年に作曲された未発表曲の「アダムズ・ラグ」。この曲にはちょっと悲しいエピソードがあり、事故で亡くなった3歳の男の子を悼んで、その家族がデヴィッドさんに依頼したエレジーだということです。まだ公の場所で演奏されたことも少ないのでしょうか、リハーサル段階から、何回かフレーズを繰り返しておいででした。さらに、この日の演奏会は、15ある曲目すべてが、デヴィッドさん作曲のもの。

_pb020183  この日はさらに、オープニング・アクトに「グランパズ・ラグタイム・デュオ」が出演します。ロシア人ピアニスト、アレェクスェイ・ルミィヤンツェフ氏と、奥様でヴォーカルの裕美ルミィヤンツェヴァさんの繰り広げるラグタイムの世界。こちらもリハーサル段階から、スタインウェイ・ピアノを気持ちよく鳴らして、開場前の雰囲気はいやが上にも盛り上がりました。

 

 さて、この日のデヴィッド氏の演奏は最高でした。ピアノ全体をふるわすダイナミックな響き、一転してやわらかでふんわりした音色……。その微妙なニュアンスと、まるで色彩があるかのような音楽の流れは、もう絶妙な芸術としかいいようがありません。クラシックだのポピュラーだのというジャンルを越えて、弾き手の心が聞く人の心をふるわせるような演奏でした。デヴィッドさんの心の豊かさや魂のあり方、その全身全霊が、その作曲と演奏にあらわれているのです。音楽のかたちをとったポエジー私にはそう思えました。

 この日は最前列で鑑賞しましたが、繊細な部分ほど、そのときのデヴィッドさんの顔を見ると、ほんとうに険しく、緊張に満ちていました。この極限にまで張り詰めたような緊張から、あのリラックスした妙なる調べが流れてくるのだということを、まざまざと見ることができました。

さて、これが当日の公演曲目です。

*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚

2006年11月2日(金)
David Thomas Roberts Piano Solo公演 
(東京日暮里・サニーホールコンサートサロン) 19:00開演

【演奏曲目】 
ウォータールー・ガールズ Waterloo Girls (1980)
スルー・ザ・ボトムランズ Through the Bottomlands (1980)
パインランズ・メモール Pinelands Memoir (1978)
山の赤ちゃん Babe of the Mountains (1997-1998)
ナンシーの図書室 Nancy's Library (2004-2005)
クリオール Kreole (1978)
トゥールーズ・ストリート Toulouse Street (ピアノ組曲『ニュー・オーリンズ・ストリーツ』より 1981-1985)
ディスカヴァリー Discovery (2004)


(休憩)

アダムス・ラグ Adam's Rag (2005)
マスカタイン Muscatine (1979)
コラール前奏曲 Chorale-Prelude (1989)
コラール第二番 Chorale No. 2 (1990)
デボルジアからトンプソン・フォールズへ DeBorgia to Thompson Falls (2000-2001)
ロベルト・クレメンテ Roberto Clemente (1979)
マリア・アントニータ・ポンズ Maria Antonieta Pons (1986-1987)

<アンコール>

フランクリン・アヴェニュー Franklin Avenue(ピアノ組曲『ニュー・オーリン  ズ・ストリーツ』より 1981-1985)
マディソン・ハイツの女の子 Madison Heights Girl(1979)


Pb020189

演奏の合間に曲目解説するデヴィッド・トーマス・ロバーツ氏。これが彼のコンサートのスタイル。





<オープニング・アクト>
グランパズ・ラグタイム・デュオ

 ピアノ    アレェクスェイ・ルミィヤンツェフ

 ヴォーカル 裕美・ルミィヤンツェヴァ

キャバレー・ラグ Cabaret Rag by Joseph M. Daly
クオリティ・ラグ Quality Rag by James Scott (ピアノソロ)
12番街のラグ
 12th Street Rag by Euday Bowman (ピアノソロ)
ビリー・ベイリー Bill Bailey(世界初のポピュラーソングとのこと)

ラグタイム・ダンス The Ragtime Dance by Scott Joplin

**********************************

_pb020197_1

公演後に記念撮影。
ラグタイムが縁で今日の顔合わせとなった、日米露3カ国の代表です。

デヴィッドさん、自分は結婚式の仲人みたいだねと、冗談を言っていました。

|

« デヴィッド・トーマス・ロバーツうらわ公演       2006年11月1日 | トップページ | ラグタイム・リバイバルに貢献の二人 »

デヴィッド・トーマス・ロバーツ」カテゴリの記事

ピアノ」カテゴリの記事

ラグタイム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/123768/12769920

この記事へのトラックバック一覧です: デヴィッド・トーマス・ロバーツ 日暮里公演       2006年11月2日:

« デヴィッド・トーマス・ロバーツうらわ公演       2006年11月1日 | トップページ | ラグタイム・リバイバルに貢献の二人 »