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Key Stone Ragと韓国映画「猟奇的な彼女」

韓国映画「猟奇的な彼女」(2001)にラグタイムが使われているというので、DVDを借りて見てみました。

原題は、「My Sassy Girl」。
「猟奇的」というコトバから想像されるようなホラーではなく、Sassyの言葉通りの「生意気で身勝手で」というような内容のラブコメディです。
伏線もオチもよく作りこんであって、 笑わせながらもほろっとさせてくれます。
改めて韓国映画のレベルの高さと韓国社会の成熟度を感じました。原作はネット小説だそうです。 なお「猟奇的な」は現代韓国のサブカルチャー用語で、 「ちょっと変わってイケテル」「ぶっ飛んでる」 という意味だそうです。

Key_stone_rag_coverさて、音楽ですが、 主人公の大学生が「彼女」に振り回されるコミカルなシーンで繰り返し出てくるピアノ曲がラグタイム!
確かによく知ってる曲なのに、題名が思い出せず。
ただ、ラグタイムにしては後期の曲だと思ったので、 見当をつけて楽譜を探して判明。
Key Stone Rag(キーストーン・ラグ)(1921 by Willie Anderson Stark出版)でした。
この冒頭が繰り返し使われます。

また、ラグタイム風の始まりで、 だんだんジャズのアドリブになっていく曲もありました。
オリジナルなのだろうか?

監督も音楽監督(とても有名な人らしい)も、
映画「スティング」が意識にあるような気もします。
Key_stone_rag_p1022いずれにせよ、この内容でKeystone Ragを使ったセンスは、
なかなかのものだと思いました。

また、映画の内容と深く関わる曲に、
ジョージ・ウィンストンの「カノン」も使われていました。
一方、この映画の音楽としては、
主題歌の「I Believe」という曲がヒットしたようです。







Cdさて、DVD返却のついでに、サントラCDも借りてみました。
さすが、韓流は特設コーナーがあるから違います。

事前にネットで見たところでは、Key Stone Ragは入っていませんでした。
しかし、聞いてみると、
「エピソード4(レグ・タイム」」となっている曲はKey Stone Ragではありませんか!
しかも「作曲:キム・ヒョンスク」と書かれている!?
英語表記でも「EPISODE 4 music by Kim Hyung Seuk」。

改めてKey Stone Ragの楽譜を見ながら聞いてみましたが、
イントロ4小節を含め、最初の16小節を2回繰り返し、
ほぼ楽譜どおりの忠実な演奏でした。

映画は日本での公開は2003年。
また韓国では500万人を動員した大ヒット作で、
この数字はラブストーリーでは歴代ナンバー1だそうです。
また台湾、香港などでもヒット、
さらにスピルバーグが率いる「ドリームワークス」がリメイク権を獲得したほどの話題作だったようです。

キム・ヒョンスク(Kim Hyung Seuk)さんは、
韓国ポップミュージック界でも著名な作曲家兼プロデューサーということですが、
ラグタイムに造詣があることは確かです。
1921年出版のこの曲は、もう版権も切れていますが、
できれば、オリジナルの曲名と作曲者Willie Andersonの名を入れてほしかったなあと思います。

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